支部長ご挨拶

公益社団法人 地盤工学会
北海道支部 支部長
林 宏親

 この度、進藤前支部長の後を引き継ぎまして、令和5年度の地盤工学会北海道支部長を仰せつかりました寒地土木研究所の林です。歴史と伝統のある北海道支部の支部長をお引き受けする責任の重さに身の引き締まる思いがいたします。微力ではありますが、役員・幹事の皆様ならびに事務局の皆様とともに、北海道支部の発展のために力を尽くして参りたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。

 さて、地盤工学会の役割は、地盤工学の専門家集団として、脆弱な地盤上のインフラ整備および維持更新、あるいは自然災害への対応などを通じて安全な社会の実現に貢献をすることと認識をしています。北海道には、泥炭や火山灰をはじめ特殊土地盤が広く存在していることに加えて、凍上などの積雪寒冷地特有の地盤工学的な問題があります。さらには、最近の気候変動に伴う豪雨災害、千島海溝を震源とする巨大地震の発生など、大規模な自然災害が懸念される地域でもあります。このように、とりわけ厳しい自然条件・地盤条件下にある北海道ではありますが、北海道支部としての社会的責務を十分に果たせるよう、支部会員の皆様と一緒に行動していきたいと考えています。

 また、ここ3年間は、新型コロナウイルス感染症の流行により、社会活動が大きく制限を受けてきました。北海道の支部活動も少なからず影響を受けてきましたが、この5月から新型コロナウイルス感染症が2類から5類へ移行するなど、状況は大きく変化しつつありますので、講習会およびセミナーの対面開催などを通じて支部会員の皆様へのサービスの提供を損なうことのないよう努めていきたいと思います。

 最後になりましたが、通常の支部活動に加えて、地盤工学研究発表会の準備に対しても支部会員の皆様のご支援ならびにご協力を賜りますよう重ねてお願いを申し上げ、就任の挨拶とさせていただきます。